Sibs Talk(シブズ・トーク)、小学校での介入支援

更新日:2021年11月5日

Sibs Talkは、障害、特別な教育的ニーズ、慢性疾患のある兄弟姉妹とともに育つキーステージ2(7歳から11歳)の生徒を対象とした1対1の介入支援です。


※訳注:キーステージ2

イングランドとウェールズの学校での4年間の教育期間の法律用語です。通常、3年、年、5年、6年と呼ばれ、7歳から11歳の子どもがキーステージ2の生徒になります。


多くの学校に、きょうだいとしての経験のために学校で問題を抱えている生徒がいます。学校がこれらのきょうだいを支援できるように、Sibs Talkはきょうだいや学校からの意見ももらって具体的に設計しました。


Sibs Talkは、2017年から2018年の間にイングランドの複数の小学校で試験的に運用され、ウォーリック(Warwick)大学によって評価されました。評価では、参加した生徒にとってSibs Talkが良い結果をもたらしたことが明らかになりました。


詳細は、以下の資料を参照してください。

「Supporting siblings of children with a special educational need or disability: An evaluation of Sibs Talk, a one‐to‐one intervention delivered by staff in mainstream schools」

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/1467-9604.12275


「Summary of Sibs Talk intervention evaluation」

https://www.sibs.org.uk/wp-content/uploads/2018/11/Summary-of-Sibs-Talk-intervention-evaluation.pdf


「Sibs Talkは非常に強力なツールであり、傷つきやすい子どもたちのグループに発言する機会を与えます。すべての学校にお勧めします!

ハロゲート(※)にあるリチャードテイラー小学校 校長 アンドリュー・シモンズ」

※訳注:ハロゲート(Harrogate)は、イングランドのノース・ヨークシャーにある町




Sibs Talkとは何か?

Sibs Talkは、キーステージ2のきょうだいと一緒に使用する学校教職員のための1対1の介入支援ツールです。

その目的は、きょうだいのウェルビーイングと学習の取り組みを改善することです。

Sibs Talkはアクティビティ・ブックレットで、各ページにはきょうだいが教職員とともに取り組むための短いセッションが書かれています。

1学期にわたって行うことができるセッションが10個あります。


ブックレットにあるアクティビティのねらいは、


・きょうだいが家族の中で育つ経験を標準に近づけること

・きょうだいが自分の人生/生活について抱いている感情に気づいて認めること

・困難な状況に対処するための対処戦略をきょうだいに教えること

・学校がきょうだいの学校生活を向上させる肯定的な変化をもたらせるようにすること





※訳注

SibsはThe CPD Certification Serviceの一員になっている。CPDはContinuing Professional Developmentの略語で、日本語では「専門職継続開発訓練」「専門職継続研修制度」などと訳される。CPDの研修を受けた先生が多ければ、学校の評価があがる。

英国のThe CPD Certification Serviceのサイトはこちら







Sibs Talkを、学校の他の取り組みとどのように合致させられるか?

Sibs Talkは、下記に示すテーマに関する学校の方針と取り組みに関連しています。

・ウェルビーイング(幸福で健康な状態)とレジリエンス(回復力)

・ヤングケアラー(※)

・異質性・多様性

・いじめ防止、安全対策

・特別な教育的ニーズや障害(SEND)(※)に対する支援


※訳注:ヤングケアラー。慢性病や障害のある家族をケアしている18歳未満の子どもや若者をヤングケアラーと呼び、英国においては1980年代末からヤングケアラーに関する研究と支援が積み重ねられている。ヤングケアラーの中にはきょうだい児も含まれている。英国では、2014年に「2014年子どもと家族に関する法律」「2014年ケア法」が互いに連動する形で制定され、ヤングケアラーを法的に位置づけた。この法律により地方自治体はヤングケアラーのニーズに関するアセスメントを行うことが義務付けられ、ヤングケアラーを見つけるために積極的な行動をとらなくてはならないことが定められており、学校内でも担当の教職員が日常的にヤングケアラーに対応する仕組みがある。これらの教職員に対し、ヤングケアラーを支援する民間組織がサポートし、協力関係を築きながらヤングケアラーを支援する仕組みがある。

【参考文献】澁谷智子(2018)『ヤングケアラー-介護を担う子ども・若者の現実』中公新書


※訳注:SEND。Special Educational Needs and Disabilities(特別な教育的ニーズや障害)のこと。

Special Educational Needs and Disabilities

Special educational needs or a disability

Special Educational Needs and or Disabilities

などを使っている人もいる。

Sibsのサイトでは「child with SEND」という言葉もよく使われているが、日本語を読みやすくするため原則として「障害児」と訳した。また、SENDと書かれている箇所を「障害」と訳した箇所もある。


「Sibs Talkは、きょうだいの経験や感情を深く理解し考慮することで構成されています。優れたトレーニングや準備のためのリソース(資源)があって、生徒に提供するのがとても容易です。

ホーブにあるセントアンドリュース C of E小学校 アシスタント特別支援教育コーディネーター(SENCO)シャーロットパートリッジ」

※訳注:ホーブ(Hove)はイングランドのイースト・サセックスの町。




あなたの学校で、Sibs Talkパッケージを入手しましょう

Sibs Talkが提供するのは以下のことです。

・あなたの学校の最大8名までの教職員のための2時間のトレーニングセッション

・きょうだい1人に対してSibs Talkパック1セット-アクティビティブックレット、ステッカー、証明書など、介入を完了するために必要なものがすべて含まれています

・学校できょうだいをどうやって特定するか、介入結果をどのように評価するかに関するアドバイス

・SibsのYoungSibsオンラインサービスを通じた学校でのきょうだいの支援


Sibs talkを使えるのは、生徒に介入するためにSibsのトレーニングを受けた学校教職員のみです。トレーニングに参加する教職員は、同じ学校または同じ学校群でかまいません。言語聴覚士(※)の方には、学校でのSibs talkを監督しトレーニングセッションに参加していただくことを期待しています。


※訳注:言語聴覚士:SLT。Speech Language Therapist(SLT)は、特別な教育的ニーズ(Special Educational Needs:SEN)のある子どもに対して学校現場で直接的および間接的支援を行い、教育にも積極的に関与している。

【参考文献】高野美由紀(2014)英国での特別な教育的ニーズのある子どもの教育におけるスピーチ・ラングリッジ・セラビストとの連携,兵庫教育大学研究紀要,45,53-61



トレーニングとリソースの費用

トレーニングセッション

最大8名までの教職員のための2時間のセッション(参加者向けの資料、Sibs Talkの説明書、生徒用Sibs Talk介入パック10セットを含む)

£500+トレーナーの旅費・宿泊費


生徒用の追加のSibs Talk介入パック

5パック£35

10パック£65

20パック£100


Sibsは、あなたの小学校にきょうだいをサポートするこのプロジェクトに参加していただきたいと思っています。


Sibs Talkの詳細を確認したり、学校でのトレーニングセッションを手配したりするには、Sibsに連絡してください。


トレーニングを受けた教職員向けのSibs Talkリソースは下記をご覧ください。

https://www.sibs.org.uk/supporting-young-siblings/siblings-schools-project/sibs-talk/sibs-talk-resources-for-staff-post-training/



著作権について

原文:Sibs 日本語版:きょうだい支援を広める会

原文のサイトはこちら

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